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: いよいよ寺廻Japanの本当の真価が問われる最終3連戦へ突入。というのも前回も書いたように、ここ2年余りワールドリーグ等の試合に参加せず、あえてじっくり根本からチーム作りをしてきたため、最終戦のブラジルは今大会の直前の南米遠征で対決しているものの、イタリア・ロシアには恐らく今の全日本になってからは対戦すらしたことがないはずだからだ。
といっても、私としては今すぐT結果Uが出るなどとは思っていない。このレポの男子編の最初にも書いたように、いったんどん底まで落ちてしまった以上、あえてT長い目でU見ていきたいと思っている。そうでなくては今までの男子、そして現在の女子の二の舞に終わるだけだからである。ここまでの対戦相手は去年も対戦したことのあるチームだけに「去年から進歩している」という証のためには、ある程度結果が重要視されても仕方ないが、この3戦はあくまでT結果UよりT内容Uだと思う。
そ、それなのに...今さらここで書くまでもないが、初戦のイタリア戦...『プロ野球ニュース』でも映った試合後のミーティングで、涙声で話す寺廻監督の言葉が象徴的だった...「負けてもイイやないか!」...全くそのとおりである。なのに、選手たちは勝手に自分たちの頭の中にTかつてのU強いイタリア像を思い描き、目の前の生身のイタリアではなく、その頭の中のイタリアに負けた。正々堂々と自分たちの力をためすこともせず、つまりは「負けることを恐れた」としか言いようがない...。その代表が第1セットいきなり立て続けに軟打を繰り返した加藤選手。アメリカ戦に続き、この試合でも"スーパーエース"のポジションに入った彼。いくらチーム最年少と言っても、今の全日本が「加藤選手のチーム」であるのは誰の目にもあきらか。その彼があんな弱気を見せたのでは、みんな萎縮してしまうのは当然のこと。第3セット、青山選手を入れているがために攻撃が単調となり、この試合で一人頑張っていた斎藤選手にマークが集まって、彼も通用しなくなった場面で、例の"2枚替え"で何とか立て直そうとした寺廻監督。が、肝心の交代要員の吉永・平野両選手が何を思ったか、誰と自分が交代したらいいのかわからなくなるという信じられない状況...その直後の監督の一言「アホかお前ら」は、声こそ聞こえなかったが、口元で間違いなくそう言っていた。なぜなら私自身もテレビを見ていて、同じことを思わずつぶやいたからである。加藤選手の第1セット早々のプレーがそこまで引きずってしまったのである...。責任は重大と言わざるを得ない。
確かに今大会の彼の不調は、セッターのトスとあっていないという面は確かにあるだろう。が、それは一種の言い訳であるのもまた事実である。自分に自信がないからこそ、アタックに切り込むタイミングが一瞬遅れる。そのために現在のチームの目指す高速のトスに間に合わなくなるのである(これに関しては、レベルは当然違えども、私自身のプレーともダブらせて、自分に怒る意味も含めてあえて厳しく言わせてもらう)。このレポで何度か厳しいことを言わせてもらっている加藤選手であるが、言っていることは一貫して同じことである。「もっと強気でいけ!」この一言につきる。アメリカ戦で払拭されたのかと思いきや、まだまだだったようだ。このイタリア戦こそ、本当の意味で自分の間違いに気づくきっかけにして欲しい。もしそうであれば、全く無駄な試合に見えたこの試合にも意味がでてくると言うものである。
もう一つ、このイタリア戦について言っておきたいことは、選手たち自身が、この日の自分たちの情けなさに涙を流すのは当然としても、まわりがとやかく言うのは、どう考えてもおかしい。完全にマスコミに踊らされているとしか言いようがない(そこまでして寺廻体制の印象を悪く仕立て上げたいのか...?)。今大会で初めてバレーを見始めたファンならわかる。だが、昔からのファンだったら、イタリアに今までもこてんぱんに負けたことは数多く覚えているはずのことである。いやむしろ、まともに通用したことを見たことがないと言った方が正確かもしれない。男子編の最初にも引き合いに出したが、前回のワールドカップ、「5位」という結果だけが一人歩きしているような気もするが、この大会でのイタリア戦、点数だけ上げても 4-15, 6-15, 8-15 のストレート負けである。どこが通用していると言えるのか?いやむしろ、まだこのときのT本当にU強かったイタリア像を元に幻想を抱いて、目の前のイタリアとは戦わなかった今大会の全日本の方が、実力を出していないだけ、まだ期待が持てるというものだ。是非本当の意味での現在の全日本の実力を、同じく前回こてんぱんに(3-15, 5-15, 4-15)やられているブラジル相手で試してもらいたい。(ロシアには昔から、女子と同じく、割に善戦するので。)
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