: 全日本の試合はみなさんも見てらっしゃると思うので、細かいことは書かないで、大まかに。

とある掲示板の方で、私が予想したとおりのストレート負け．．．。生では見れず、ビデオで見たのでアップが遅れてしまったが、ビデオを見ての第１の印象は、韓国の予想を上回る仕上がりぶりである。初戦のイタリア戦をストレートでものにしたのもうなずける。誰がどうこうと言うよりも、韓国のバレーのシステム自体が素晴らしい．．．。

確かに日本も「拾ってつないで」というバレースタイルではあるが、それは�Tたまたま・奇跡的に�Uあがったボールを何とかつないで、相手コートに�Tただ返している�Uだけのバレーである。ここ４、５年来まったく変わっていない。'95年の時の佐伯選手も今年の津雲選手も、それはそれは素晴らしいレシーブをしている。確かにそれは「素晴らしい」かもしれない。が、「奇跡」は奇跡にすぎず、常に計算できるものではなく、従って実力には繋がらない。

一方韓国のレシーブは「常に計算」されている。�T必ずレシーブが出来るようなところにボールが行くような�Uブロックシステムを敷いている。特に両サイドのブロッカーが素晴らしい。大懸選手のストレート側へのワンタッチ、センター陣のワンレッグでのブロックアウトを完全に封じ込んでいた。ブラジルほどの上背はないので、完全なリードブロックシステムとは違う。ブラジルのような３枚ブロックを使っても、ブロックに引っかけたあとのボールをバックから打ち込める選手がいないので、３枚ブロックは韓国にとっては意味がない。その代わり、２枚のブロックを確実に相手の攻撃につけ、ブロックに跳ばない選手が素早く後ろに下がる。２枚のブロックが確実にワンタッチをとり、後ろのレシーブ陣がそれをつないで、ブロックに跳ばなかった両サイドどちらかのアタッカーへの平行トスへと繋げる。この�Tワンタッチ後の速い切り返し攻撃�Uが完全にシステム化されている。この�Tシステム化�Uはレシーブが「計算」されていないとできないし、レシーブが「計算」できるためには、ブロックシステムが完成していなければならない。こういう一連の�Tシステムづくり�Uが最近の日本にはないから、一見すると同じタイプのチームに見える韓国にまったく歯が立たないのであろう。同じように見えるだけで、考えていることは全然違うのであろう．．．。現にこの試合で何本チャン＝ユンヒにノーマークで中央からの時間差を決められたことか！今の日本のブロック陣は３人が勝手に自分の考えでしかブロックに跳んでいないように見える．．．。

そして、チャン＝ユンヒは当然のこと、対角に入っていたク＝ミンジョンが素晴らしい！今までのレギュラーであるチョ＝ソンヘよりも高さがあるし、それでいてテクニックもある。フェイントを徹底して大懸選手に拾わせて、そのあとの彼女のレフト攻撃をさせなくするなど、やるべきことをきっちりやってくる。なぜこういう選手が日本にはいないのだろう．．．？

結局、韓国はすべての攻撃パターンを見せることもなく（ワンレッグとパイプの絡み等は一度も見せなかった．．．）、つまりは「完全に日本を見下していた」と言っていいだろう。もう「他のチームには負けても良いから、日本にだけは勝つ！」という韓国ではなくなっている。完全にメダル狙いで来ている。いつものような「格下への取りこぼし」さえなければ、十分に韓国もメダル圏内をねらえそうだ。特にブラジル戦は注目の１戦となった！

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